もったいない | 古材屋の温故知新

もったいない

国連食糧農業機関(FAO)によると、
世界で生産される食料の3分の1は誰の口にも入らず消えるそうです。
食べられるのに捨てられる食品ロスは日本だけで
年500万~800万トンとコメの収穫量に迫る量です。

NPO法人セカンドハーベスト名古屋(名古屋市)
売れない商品を企業から集め、社会福祉施設や病で働けない人に配ります。
米国で1960年代に始まった「フードバンク」という試み。
日本でも賛同する企業の輪はキユーピーや山崎製パンなど100以上です。

フードバンクを生んだ米国は緑色の「食べ残しガスエンジン」を作り出しました。
生ゴミを燃料に使っても発電効率は40%超と高く
廃棄物の問題もエネルギー源として解決されます。
食品ロスの経済損失は年90兆円と言われます。

欧州連合(EU)は2025年までに食品ロス半減の方針を掲げています。

日本では
もう食べられないと思っていた物を華麗に変身させる「サルパ」が学生やOLの話題になっています。
冷蔵庫などに眠る食材をサルベージ(引き揚げ)して楽しむパーティーで。
東京・渋谷のバーで7月に開かれた会では、
中国土産の菓子の残りで仕上げたカクテル、砕けたそうめんの食感を味わうリゾットが並びました。
飽食に慣れた日本で飢餓を問いかけてもピンときません。
仕掛け人の平井巧さんは「考える入り口を用意したい」
「もったいない」の一歩先へ。次代を歩む世代の意識も変わりつつあるようです。